100年近い歴史がある中で、平成の将棋界において主役であり続けたのが羽生善治九段です。
史上3人目の中学生棋士としてプロ入りを果たし、タイトル獲得合計99期、2018年には将棋界初の国民栄誉賞にも選ばれた、誰もが認める偉
大な棋士として将棋界に名を残しています。
そんな羽生善治九段は伝説と語り継がれる対局が多く、その度にたくさんの将棋ファンを驚かせ、将棋を知らない人も興味を持つきっかけに
なった方も多いかと思います。
今回は、そんな羽生善治九段の凄さとはどのようなものなのか、そしてどんな偉業を残し、伝説と言われるまでの棋士になったのかなどを調
べてみました!
羽生善治九段の伝説まとめ!
羽生善治九段の数多くの記録
このように、羽生善治九段は多くの賞や勝利数などの記録があり、2021年度には通算1500勝に届くのではと言われています。
また、叡王戦(2015年に創設された棋戦で2017年の第3期からタイトル戦になった1番新しいタイトル戦)ができる以前にあった全7つのタイ
トルを全て同時に獲るという「七冠独占」を1996年に達成しました。
2017年には7つのタイトルを獲ったことや、99という歴代1位のタイトル獲得数で永世称号(タイトル戦において、連続または通算して規定の
タイトル数を獲得した棋士に与えられる称号)の資格を得た「永世七冠」も羽生善治九段の凄さを物語っていますね!
「永世七冠」の凄さとは?
私は正直、将棋にあまり詳しくないので「永世七冠」がどのようなものなのかを調べてみました。
このグラフの赤い部分が全て羽生善治九段になります。
画像を見ると、羽生善治九段はどの年もタイトルをいくつも獲っていて、羽生善治九段の圧倒的な強さや凄さを知ることができました。
※この画像は2017年のものです。
羽生善治九段の呼び方について
永世七冠を達成し、将棋界で初めて国民栄誉賞を得た羽生善治九段でしたが、2018年の第31期竜王戦七番勝負第7局で挑戦者の広瀬章人八段
に敗れ、平成元年の初タイトルからタイトルを獲り続けていた羽生善治九段が初めて全てのタイトルを失う「無冠」となりました。
その後、羽生善治九段は「前竜王」の肩書きを用いる選択肢もありましたが、「羽生善治九段」の呼称を選択しました。
無冠になったのは実に27年ぶりで、無冠になったことでニュースなどで騒がれるのも、羽生善治九段の凄さを物語っているのではないでしょ
うか。
羽生善治九段の手の震え?
羽生善治九段は、対局の終盤に見られる指の震えが多くの将棋ファンが反応する仕草となっています。
この震えは、羽生善治九段が勝ち筋が見えた最終盤に自然と出るものと言われています。
テレビでは手元がよく映るので、この震えが出ると視聴者の盛り上がりも一気に高まり、対局中に注目するべき羽生善治九段の特徴のひとつ
ともいえますね!
羽生善治九段、伝説の「5二銀」とは?
伝説の5二銀とは、1989年NHK杯テレビ将棋トーナメントで羽生善治五段(当時)vs加藤一二三九段(当時)の対局でのことです。
展開は苦しく、絶体絶命の局面で羽生善治九段が指した一手が「伝説の5二銀」です。
一見「どうしてこの手を?」と考えた人も多かったそうですが、しかしそこから展開は一変し、勝ちが見えかけていた加藤一二三九段が逃げ
ても詰み、逃げても詰みと一気に流れが変わりました。
加藤一二三九段の退路を防ぎ、結果的に投了となり勝利し、その後も歴代の名人たちを次々と破りNHK杯を制しました。
この5二銀は、日本の将棋界や多くの将棋ファンに羽生善治九段の天才というイメージを十分に植え付けた伝説の一手とされています。
羽生善治九段のNHK杯の伝説とは
先ほど記述した加藤一二三九段(当時)との対局がNHK杯の伝説と多くの人が語っています。
羽生善治九段の「5二銀」は、解説者の米長先生が雄叫びをあげるほどの将棋史に残る絶妙手となり、今も動画などで多く見られているほど
です。
また、NHK杯テレビ将棋トーナメントの永世称号である「名誉NHK杯選手権者」は優勝10回が条件ですが、羽生善治九段は11回優勝でクリ
アし、唯一の有資格者となりました。
その後も「羽生マジック」という羽生善治九段が将棋の中盤で見せる妙手のことで、まるでマジックにのような信じられない手を指して大逆
転することからこの名がつき、多くの人を魅了しています。
まとめ
今現在プロの将棋界は600万人いると言われていますが、現役のプロとして活躍するのは160〜170人ほどで、その中でもプロになれるのは1年
に原則4人だけという非常に厳しい世界です。
そんな中で中学生で四段昇段を果たし、将棋界に名を残している羽生善治九段の伝説を今回調べてみると、多くの実績から将棋を目指す人か
らすれば憧れの存在であることが分かりました。
現在も九段として対局されていますが、これからもトッププレイヤーとして活躍し将棋界を盛り上げ、プロの棋士を目指す多くの棋士の目標
として目指すべき存在となっていってほしいですね!